後輩の転職

10月末で後輩が転職しました。前の部署の同僚である。年は31歳で、人当たりもよく技術的にも詳しく、つまり優秀な人材だったわけだ。しいて言えば、欲が無いため、不遇な評価を受けていたひとりだ。転職先は、某TV局。この情報を聞いた時、少なからず動揺している自分がいた。確かに、某TV局の社内ネットワークを構築したのは彼だ。彼を欲しいというのも理解できる。ただ、何故だか腑に落ちない。優秀な人材がわが社を離れる例をたくさん見てきたものの、これだけ身近で頻繁に起これば、わが社の人の育て方、職場環境に魅力が無いということを嫌がおうにも再認識させられる。今日、送別会で本人と話す機会があった。かなり悩んだようであるが、きっかけは先方からの誘いとのこと。ただ、きちんと中途採用の試験は受けさせられたようで、10人弱の中からの選考となり、一人に絞り込まれたとのこと。流石に優秀なだけはある。彼が言うには、「一から人を育てる費用よりも、ある程度、育った人を買った方が安いからでしょうね」。確かにその通りだ。とみに、彼は彼自信で構築した社内ネットワークを管理する部署に配属されることは間違いなく、きっかけも、ポストが開いたから声がかかったという。彼には祝福の声を掛けたものの、やはり何頭かの違和感がぬぐいきれなかった。彼は11月からわが社の従業員ではなくなり、お客様の立場になる。それを利用するほど、割切れるのか?私には無理だ。仕事は人との繋がりであることは、否定はしないが、そんなにドライに振舞える自信はない。幸いにも現在、私は違う部署にいる。今月から年収が倍程になる職場を選んだ彼に仕事で会う時が来るだろう。そんな気がする。そのとき、私はどうするか?