W杯ドイツ観戦帰国(日本対ブラジル戦について)

29日の夜に、ドイツより帰ってきた。詳細は旅行記で記載するとして、日本は、予選リーグ敗退となってしまった。私は現地(ドルトムント)で、ブラジル戦を見た。2点差以上で勝たなくてはならない試合。結果1-4の負け。玉田の先制ゴールまでは、夢をみることができた。スタンドでも、決勝トーナメントまであと1点!というムードだった。が、しかし、その後4失点。ブラジルサポーターにもコケにされる始末。とても、なさけなく、悔しい試合であった。試合に負けた結果がなさけないのではなかった。一番なさけなく、悔しかったのは、ピッチで繰り広げられた選手達のプレーとスタンドの応援のギャップだった。確かに、先制点をとった時点で声援もピークに達したのだが、選手のプレーも同時にピークに達してしまい、その後は、急降下してしまった。声援を送れども、選手達のプレーに冴えは戻らず、迫力も消え、消極的な、なさけないプレーにしか見えなかったのだ。ただ、親善試合を見ていたかのようだった。酷なことを言えば、選手達は本当に勝ちたかったのだろうか?そんな気持ちにさえ、させられたのだ。確かにブラジルは、桁外れに旨く、余裕のあるプレーに見えた。事実、テクニックではかなう相手ではない。だからこそ、日本は、別の武器で戦う必要があったのではないか!それが、全くスタンドまでは届かないまま、笛は吹かれた。ただ、唯一、鬼気迫るものを持っていたのは、中田英寿だった。最前線まで攻め上がり、歩く玉田の横を、懸命に走って戻る彼の姿は、ほんとうに勝ちたいプレーに見えた。それが、最後のセンタサークルで立ち上がれない程、悔しかった彼の心底の気持ちだったのだろう。日本に欠けていたもの!?私が一番に挙げるとすれば、この勝ちたい気持ち!一対一で仕掛ける勇気も無く、パスは回せど、人は動かない。そんな、サッカーが世界で通用するわけが無い。ドイツで日本の最終戦を観戦して、もっとも悔しく、情けなかったのは、日本人は、勇気も気迫も無い、臆病者だと世界に知らしめたことである。ブラジルサポーターに片言の日本語で、まいったか!と言われた時には、返す言葉が無かった。ただ、声を限りに、せめて後半、1点でも返してくれと応援するだけだった。その時、最前線には、中田英寿がいた。