中田英寿の新たな旅立ち

今日、仕事から帰る途中、友人Y原からメールが入った。「ヒデ引退・・・」目を疑ったものの。どこかで予想はしていた。悔しい気持ちがこみ上げてきた。帰宅し、各局のニュースでこの話題が取り上げられていた。彼の高校から6月22日のブラジル戦までの足跡が映像で流れている。そして、ホームページに発表された彼のメッセージ。正直、自分でも、これほどまでに彼のファンであったかと驚きの感情がこみ上げてきた。若い時の彼の発言や行動に苛立ちを覚えたこともあった。ペルージャ時代の彼の活躍と裏腹なクールな振る舞いに反感を覚えた。ローマでのスーパーサブ的な彼がスクデットを獲得した時には感動を。そして、パルマからボルトンまでの数々のチーム移籍時代には、期待と絶望の数々。ワールドカップ三度の日本代表では、本当に彼なのか思えるほどの、振る舞いの豹変振りに対する驚き。そして、今日の引退表明。とてつもなく残念であり、彼のピッチでの姿をこれからも見ていたが、彼を見続けているなら、それはかなわないということは理解できる。私は、幸いにも彼のピッチ上での最後のプレーを、この目で見ることができた。彼がピッチを後にするときに、彼に声をかけることができた。そして、彼の最後の表情を目の前で見ることができた。だから、寂しい思いはあるが、落胆はない。日本サッカーにおける中田英寿の功績は、計り知れない。だが、彼のことだから、これからの旅立ちにおいての活躍も又、計り知れないと思うことができる。私自身も彼のおかげで、サッカーを見る楽しみを覚え、期待に胸を膨らませ、時には歓喜を覚え、時には落胆した。日本中のサッカーファンからもこれだけは伝えたいことがある。「ヒデ!ありがとう!」