ひろゆき流ずるい問題解決の技術 / ひろゆき

【評価】

★★★☆☆

【感想】

エレベーターが遅い問題など、いくつか使えるネタがある。

■真の問題点を見極める

【エレベーターが遅い問題】
ある古いオフィスビルで、テナントに入っている企業やビルの利用者から、「エレベーターが遅い」というクレームが増えて問題になっていた。
エレベーターは2台あるが、どちらも制御システムが古くて昇降スピードも遅いので待ち時間が長いというクレームです。
さて、あなたがオーナーならこの問題をどうやって解決するか?

・高層階用と低層階用にわける
・最新の制御システムに取り替える
・エレベーターの台数を増やす

メンテナンス会社に相談しても、上記のような解決策を提案されました。
でも、いずれも費用がかかりすぎて、このビルの賃料収入では無理でした。
その間もクレームは無くならず、部下にアイデアを出させました。
そのアイデアを取り入れると最小限の費用でクレームは無くなった。
いったい、どんな方法をとったのでしょうか?

各階のエレベーターの前に鏡をつける

待っている人は、身だしなみや髪を整えたり、お化粧のチェックをしたりして待ち時間が気にならなくなったそうです。

「エレベーターが遅い」は問題の本質じゃない
「クレームを無くす」が問題の本質だった

問題の本質が解決すると、エレベーターが遅いままでもよかったのだ。
実際、クレームさえなくなれば問題は解決し、エレベーターの待ち時間は同じなのに誰も困らなくなったわけだ。

■1人で解決しようとしないひとが優秀な訳
 人の能力は限られている。
 自分より得意な人がいればその人にまかせたほうがよい。
 優秀な人ほど、自分の限界を知っていて、自分はこの能力が低いから他の人にたのもう。
 という思考ができる。自分ひとりで解決しようと思わない人のほうが実は優秀だったりする。
 誰に何をお願いするかというマネジメント能力が高くなる

■検証は本番環境でやる方がよい
 サイトを利用できないようにして、本番環境で検証を行う。
 サイト運営側は、お客を困らせてはいけない。と考えがちだが、その考えは間違っている。
 問題が解決できるなら、一時的に利用者が困ったとしても、長期的に見ると正解ということがある。
 システムが一時的に使えなくなることがマイナスという捉え方事態が間違っている。
 実際、メンテナンスを全然しないサイトより、システムを止めてでもこまめにメンテナンスをしているサイトの方がきちんとしている。
 メンテナンスやアップデートを定期的にしているサイトだと、ユーザーもちゃんとしたサイトだと評価してくれる。

■妥協できる条件を決める
 恋愛結婚の離婚率は約30%だが、見合い結婚の離婚率は約10%
 これは、お見合い結婚の場合、そんなに好きじゃないけどこの条件だったら我慢できるといった、嫌なことがあったときに自分の中での妥協出来る理由が多いのだと思います。
 仕事でも同じことが言える。自分に向いているとか、この仕事が好きといった理由で仕事を選んでしまうと、嫌なことがあったときに、何でこの仕事をしているんだろう?
 となってしまう。
 職場が近い、給料が良い。といった妥協できる条件を決めて選んだ仕事のほうが、たとえ嫌なことがあったとしても我慢ができる。そのけっか長期的に続くのだ。