【評価】
★★★☆☆
【感想】
注文住宅で家造りをした方なら、あるあるの内容が沢山詰まってます。
ビジネスには、等価価値交換型と共同プロジェクト型の二つの取引がある。
という考え方が面白い。
P37
今までの仕事がすべて等価価値交換型であった人や「買い物」という等価価値交換型の取引しかしらない人の場合、リノベも当然、そういう取引だと思いこんでしまいます。
そして、「お金はいくらでも払うから完璧な家を作ってちょうだい」とか「大金を払っているのだから、オレの言うとおりやればいい」という態度に陥ってしまうのです。
共同プロジェクト型取引では、「問題は起こって当たり前」で、「それをどう共に解決するかが重要」です。医者が処方した薬を指示通り飲んでも、すべての患者に同じ効果が表れたりはしません。人によっては副作用だけが出てくる場合もあるのです。
そんな時、「問題が発生しないようにするのがプロの仕事だろ!」とか「問題が起こったのはあいつがヤブ医者だからだ」と文句を言っても、問題は解決できません。
「医者が飲めといった薬を飲んだのに治らない!」と怒るより、すぐにでも医者と協力し、「次の手」を一緒に考えるべきなのです。
P222
マンションのリノベ[=家造り]もプロセスを楽しめないならやらないほうがいいと思えるくらい時間もコストもかかります。
だから転居の可能性が高い人、家で過ごす時間の短い人、一般的な間取りに大きな不満の無い人や、細かいことをあれこれ決めるのが面倒でしか無い人、ほして多忙すぎる人は、新築かリノベ済物件を買ったほうがいいかもしれません。
P248
マンションのリノベ[=家造り]では、なにもかも新品ですてきにもなったけれど、それより価値が高いのは日々の快適さ、そして暮らしやすさの向上なのです。
P277
P292
共同プロジェクト型に参加して身にしみたのは「みなさんのような方々(もしくは貴社のような会社)と仕事ができることを心から嬉しく思っている」と顧客に伝え続けることの重要さです。
今までは成果を重視するあまり「共同プロジェクトなんだからそっちも頑張ってもらわないと!」と、お客様なのに叱咤したりプレッシャーをかけたりということも多かったのですが、一緒に仕事ができる機会をいただいたことや共同プロジェクトのパートナーに選んでもらえたことへの感謝を忘れず「ちきりんさんと仕事ができて本当によかった」と思ってもらえるプロフェッショナルでありたいとしみしみ思いました。
P230
リノベを経験して断言できるようになったのは、家に合わせて暮らすのではなく、自分の暮らしに合わせて家を変えることのメリットの大きさです。
働き方、生き方と同じように、暮らし方も「ありモノに合わせる」「世間一般のもので我慢する」のではなく、自分の希望の合わせて作り変えればかたづきも良くなり、本当にラク[幸せ]に暮らせます。
[]内はわたしなりに言い換えてます。